秋田おすすめスポット・2
大曲の花火:一瞬が一生の思い出に Oomagari Hanabi Festival (Akita) 秋葉丈志

音楽に載せたバラエティ豊かな「競技花火」 誰かと過ごす時間、そして秋田という場所の思い出を 一瞬の記憶として永遠にとどめる場面を思ったら、 大曲の花火ではないかと思った。 毎年8月中旬に大曲市の雄物川沿いで開かれる。 はるか前に桟敷席などを予約しないといけない。 一年のうちで県内の道路や鉄道が一番混雑すると言われる大行事だ。 大曲の地名を冠しているが、大会は全国の選りすぐりの花火業者が、 自分たちの精魂を込めて作った花火を自分たちで選んだ曲に合わせて 創作的に打ち上げる競技大会だ。 その個性は様々で、ポップな曲に合わせてかわいらしい色の花火を テンポよく打ち上げる業者もあれば、哀愁を帯びたバラード調の曲に 合わせ、色彩と間の感覚を極めた優美な芸を見せる業者もある。 なんといっても圧巻は、最後の方に打ち上げられる大会提供花火だ。 これを見たら一年間何があっても生きられると思う。 それくらい大感激し、勇気の出るプログラムだ。 大会提供花火は、花火師の技術と資源を結集させた大演技。 その花火の打ち上がる5分の間に、普通の花火大会何回分にも 匹敵するのではという、量と力、技が籠っている。 涙せずにはいられない「大会提供花火」 2008年の大会提供花火は、有名なホルストの「ジュピター」の曲に 載せて、数千発の花火が打ち上げられた。 当日は大雨だったが、みんなこれを見るために最後まで ずぶ濡れになりながらも残っていたようなものだ。 それまでのすべてを忘れるくらいの花火だった。 何万人もの観衆が歓喜し、どよめき、拍手、泣くような声が一斉にあがった。 インターネットにも多数映像が寄稿されているが、こちらを紹介したい。 http://www.youtube.com/watch?v=O2IuhE4LTbI 特に4分20秒過ぎくらいから最後までは戦りつを覚える。 それまでポップ調でテンポよく展開していた曲と花火が 弦楽器をベースとした哀愁を帯びた音色に変わる。 ポン、ポン、、と間を取る花火が数発打ち上がって、 オーケストラとオペラ歌手の歌声がクライマックスへ入っていく。 そこからはありとあらゆる花火の芸と色が、2分の間に これでもか、これでもか、と夜空いっぱいに広がる。 河川敷の幅数百メートル全体から、花火師が惜しみなく花火を打ち上げる。 最後に何十発もの大花火が夜空高くから舞い降り、 それを受けるように低いところに打ち上げられた花火が 真ん中から左右に広がり、煙幕を張るようにして光を閉じる。 一瞬にして空が真っ暗になって、静寂が立ち込める。 茫然とした観衆が一息置いて、うぉー、すごーい、なんとまぁ、、、と大歓声を上げた。 (リンク先のビデオでも声にならない声をあげる人の声が最後に聞こえる) この花火を見たら一生の後悔はないと思った。 大曲の花火2011の観覧記はこちら
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