教科書採択手続きについて 沖縄県で、教科書採択を巡る混乱が続いている。 混乱の根本原因は教科書の記述を巡る政治的駆け引きである。 そうである以上、どの教科書が採択されたとしてもその「政治性」は免れない。 採択の結果に関する論評は控える。しかし、手続面ですでに指摘されている 以上の課題がある。 採択協議会の委員はどう選ばれたのか 八重山採択地区協議会(石垣市、与那国町、竹富町)が8月に採択した公民科教科書が、 9月に3町の教育委員の協議で否決されたことの手続上の是非が議論されている。 しかし、手続でもう一つ問われるべきは、では、その八重山地区採択協議会の 委員は誰で、その人たちがどのように選ばれたかということである。 また、協議会でどのように議事が進められたかも大事である。 協議会の結論が不当に覆されたと訴えるためには、 まずその協議会が公正なものであったことが前提である。 誰が委員だったのか、どのような資格があって、誰によって選ばれたのか、 開かれた議論が行われたのか、明らかにする必要がある。